真夏を征く房総横断
鐵研会計兼編集長です。春うららかな弥生でございますが、これが今年度最初で最後の更新となってしまいました。筆者は昨年度から弊ブログを担当しておりいくつか記事の更新にも関わったため、力を果たせなかったというわけではありませんが、なにせ今年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響もありまして、活動報告も希薄なものとならざるを得ません。大変残念なことです。
さて今年度の活動ですが、夏旅行(房総横断)と二回の冊子頒布(ほととぎす祭・予餞会)を行いました。例年と比較すると抑え気味の活動となってしまいました。さて今回の記事では、その夏旅行の様子についてお伝えします。(そんなの秋にはできただろって?全くその通りでございます…)
行き先はさいころで決定しました。遠出も憚られるため、房総横断と称していすみ鉄道線と小湊鐵道線に乗車することとなりました。
2020年8月15日はよく晴れた夏の日でした。各部員は船橋・津田沼・千葉の各駅から「特急新宿わかしお」に乗車。E255系のJR初期の雰囲気を堪能します。
↑大原駅にて
なお鐵道研究部では、毎年一本、映像で部活の様子を記録しております。この旅も「てっけんどうでしょう房総横断編」と題して収録し、今年度分の映像を作成しました。筆者がその担当を買って出たため、ひたすら部員の様子をiPhone8で撮影し続ける羽目になりました。弊部の活動場所である「駅長室」にお越しいただければ、視聴することも可能です。
8時54分にJR外房線大原駅に到着。9時2分発のいすみ鉄道線55D普通大多喜行に乗り換えます。いすみ鉄道線は、国鉄・JR木原線が第三セクター化された路線で、大原駅と上総中野駅を結びます。
因みにその先私鉄の小湊鉄道線に接続し、JR内房線五井駅まで向かうことができます。
そのため駅舎も併設されていますが、いすみ鉄道大原駅は、グッズ販売なども盛んで地方私鉄を感じました。ただし僅かな乗り換え時間は、「房総横断記念乗車券」の購入に消えてしまいます。これは同様・又は逆の行程でいすみ鉄道線と小湊鉄道線を完乗するときに重宝するきっぷになっています。途中下車も可能でお安くなっています。
↑筆者手書きの明瞭な路線図
↑大原駅
大原駅から乗車したのはいすみ300型。セミクロスシートのモケットの色から「国鉄のにおいがムンムン」します。ただし製造は新潟トランシスで2012年です。いすみ鉄道線の普通列車は新しくも国鉄の伝統を継承しており、とてもマニアに嬉しい仕様です。
一行が鉄道の話ばかりしていると、9時25分に一つ目の目的地の上総中川駅に到着します。ここから徒歩で「ぽっぽの丘」という鉄道車両保存施設に向かいました。
当日は夏にふさわしく、日も燦燦と照らします。上総中川駅からぽっぽの丘までは2㎞あり、対熱中症の苦難の行軍となりました。
ぽっぽの丘では、いすみ鉄道や北陸鉄道、銚子電気鉄道などをに所属した車両から、往年の24系客車など様々な車両が幅広く屋外展示されていました。筆者は24系客車内で放送されている「ハイケンスのセレナーデ」という車内チャイムに興奮しておりました。車内ではアナウンス体験もでき、部員も楽しんでいたようです。
↑ぽっぽの丘
↑展示されていたDE10
↑24系客車内
↑アナウンスをする後輩
一時間強ほど滞在して、また徒歩で上総中川に戻りました。
上総中川駅12時5分発いすみ鉄道線15D普通上総中野行に乗車。終点の上総中野まで向かいます。車窓は肥薩線を思わせるような緑あふれるものでした。(肥薩線は乗ったことないんですけれども。)
↑いすみ300型
↑涼む一向
上総中野駅から小湊鐵道線24A12時24分発普通五井行に乗車。車内で「アルプスの牧場」のオルゴールチャイムが鳴って、一人喜んでおりました。
車内には「平成29年2月17日 新垣結衣さん着席場所」という掲示がありました。新垣結衣といえば、この芸能に極めて疎い筆者でも知っている、世界を股にかける大女優ではないか!筆者も同じく着席し、時を超越したフュージョンを経験しました。
↑ひっそりとありました
次の駅の養老渓谷駅で下車しました。バスで養老渓谷へ向かいます。
その前に小休止。駅前の「旭屋」という店で昼食をとりました。筆者は呑気にうどんを食べました。しかしながら結論から言うと、この時すでに養老渓谷に向かうバスは出発してしまっていたのです。デデドン!(絶望)
↑養老渓谷駅舎
↑昼食のうどん
旅は予定外の連続です。切り替えて周辺を散歩することとしました。
付近に「七色の滝」なるものがあるらしく、一同真夏の山を歩きました。鐵研伝統の暇つぶしの「駅名しりとり」も伝授することができました。
↑畑
↑先の台風を乗り越えた杉
↑宝林寺にて
結局七色の滝には、橋が損壊していたためたどり着くことはできませんでしたが、一同楽しく時間を過ごせたと思います。
養老渓谷駅に戻りました。ここで「房総里山トロッコ」を待ちます。
養老渓谷16時40分発小湊鐵道線506A房総里山トロッコ五井行が入線しました。部でボックスシートを三つ指定していたので、そこに座ります。
↑新しいディーゼル機関車
↑着席した一向
トロッコは推進運転で、各駅に運転停車していくものの、快調に走ってまいります。夏の夕方だったので、日も長く日没するさまを眺められたのが良かったです。大変に涼やかでした。
↑日没の様子
養老渓谷の駅を出ると、渓谷を超える鉄橋やトンネルなど、房総らしい景色が手に届く空間で流れていきます。側面も柵のみ設置されており、天井もガラス張りを多用しているので、沿線の様子が手に取るようにわかります。(伊東線とかで走らせても面白そう)
そのうえ例えば嵯峨野観光鉄道などと比べて乗車時間も長いですし、最終的に市原市の都心部まで乗り入れるので、車窓の変貌するありさまは列車の魅力になりうると思いました。
飯給駅の「(多分)世界で一番大きいトイレ」や、月崎駅の「チバニアン」誘致の様子やたくさんの風鈴が掲出されている様子など、各駅で特色がありました。これを案内とともに見て回れるのは、この列車の特権に感じました。また、以前筆者がこの区間の普通列車に乗車した時、里見駅で焼き芋の販売をしていたことも印象的でした。それぞれの駅に推し出すものがあり、とても面白いです。
ということで18時41分に五井駅に無事到着。ここで部員は解散しました。皆さん一日お疲れ様でした。筆者は様々グッズも買いました。
↑五井駅
いかがでしたか?まだ鐵研のことが知り足りないという方はほかの記事も読んでm(ry
冒頭でも申し上げましたが、今年度の全員参加の活動はこれだけになってしまいました。しかし模型コンテストへの再出場など、新しい活動も始まっております。新入生の皆さんに興味を持っていただければ幸いです。私は引退しますが(波動用として暫く老害し続ける)来年度も鐵道研究部への御贔屓を何卒賜りたく思います。ブログも恐らく更新されますし、年に四度の冊子頒布も実施されるはずです。手に取っていただけると幸いです。来年度も鐵道研究部をよろしくお願いいたします。
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